技術ガイド

ステッピングモーターの特性と選定

パルス数と角度、速度と周波数、トルク、耐熱性、応答性などの基本特性を整理し、選定時に確認する五つの項目を紹介します。

選定の参考になる主な特性は次のとおりです。

1. 入力パルス数とステップ設定は指令角度を決めます。過負荷や共振などで脱調する場合があり、パルス数だけでは実際の到達位置を確認できません。

2. ステップ角、マイクロステップの指令分解能、位置決め精度と繰返し精度を区別します。許容誤差は選定した型式の仕様と負荷条件で確認し、一律の百分率を使わないでください。

3. オープンループ方式では、位置の検出なしに指令動作を行います。位置保証や脱調検知が必要なら、エンコーダー、原点検出や閉ループ方式を検討し、実機で検証します。

4. パルス周波数とステップ設定が指令速度を決めます。追従できる速度と加速度は、負荷慣性、トルク余裕、電源と駆動設定に制限されます。

5. 高速域のトルクは、逆起電力、巻線インダクタンスによる電流変化の制約、電源電圧と駆動方式に影響されます。対象の電源・ドライバー条件で測定した速度―トルク曲線を確認します。

6. 許容温度は、型式の絶縁、磁石、軸受と取付け条件で異なります。機種別の定格と測定位置を確認し、表面温度と巻線温度を混同しないでください。

7. 起動・停止の応答時間は、駆動設定、慣性、摩擦と負荷によって変わります。必要な加減速プロファイルを定義して検証します。

8. パルスの順番を変えることで回転方向を制御できます。

9. 電圧変動、負荷変化、共振と外乱を想定してトルク余裕を確認します。方式名だけで動作の安定性や脱調しないことを保証することはできません。

選定時の確認事項

1. 機械的な寸法を確認する。

2. 必要なトルクを確認する。

3. 必要な位置決め精度を確認し、適したステップ角を選ぶ。

4. 使用する速度範囲を確認する。

5. 駆動方式を確認する。