社会の進歩、高度技術、特にAIの応用、そして豊かな暮らしへのニーズによって広がる小型モーターの用途と、今後の主な開発方向を紹介します。
社会の進歩、高度技術の発展、特にAI技術の応用、そしてより良い生活を求める人々の願いにより、小型モーターの用途はますます広がっています。家電、自動車、オフィス家具、医療、軍需、現代農業(栽培・畜産・保管)、物流などの分野では、人の作業を自動化・知能化する方向に進んでおり、モーターの採用も拡大しています。今後の電動機開発は、主に次の方向へ進むと考えられます。
1. 知能化
世界の設備製造や工業・農業製品の生産では、動作精度、制御精度、動作速度、情報精度の向上が進んでいます。そのため、モーター駆動システムには自己判断、自己保護、自動速度調整、5G+遠隔制御などが求められ、スマートモーターは今後の重要な開発潮流となります。POWER MOTORは、将来の開発においてスマートモーターの研究開発を特に重視しています。
近年、スマートモーターの多様な用途が見られます。特に感染症の流行期には、体温測定、物資配送、感染状況の判断などを行う知能ロボットをはじめ、スマート機器が感染症対策で重要な役割を果たしました。
防災や救助でも、ドローンによる火災状況の判断、壁を登る消防ロボット(POWERはすでにそのスマートモーターを生産)、深い水域を探査する水中ロボットなどに重要な役割があります。
現代農業でもスマートモーターは幅広く使われます。畜産では、成長段階に応じて量と栄養成分を変える自動給餌、出産を補助するロボット、知能化された食肉処理などが挙げられます。植物栽培では、換気、給水、除湿、果実の収穫、果物・野菜の選別や包装などの知能化に活用されます。
2. 低騒音化
モーターの騒音源は、主に機械騒音と電磁騒音の2つです。多くの用途で、お客様はモーターの騒音に厳しい要件を設けています。モーターシステムの低騒音化には、多方面からの検討が必要です。機械構造、回転部品の動バランス、部品精度、流体力学、音響、材料、電子技術、磁界を総合的に研究し、さまざまなシミュレーションや実験も踏まえて問題を解決します。そのため、騒音対策はモーター研究開発者にとって難しい課題ですが、実務では過去の経験に頼ることも少なくありません。科学技術の発展と要求の高度化により、低騒音化は研究開発者と技術者に一層高度な課題を投げかけています。
3. 薄型化
実際のモーター用途では、直径が大きく軸方向の長さが短い設計が必要になることがあります。現在POWERが生産する円盤状の薄型モーターもその例で、お客様は完成品の低重心化、動作の安定性向上、運転騒音の低減を求めています。ただし、長さと直径の比が小さすぎると、製造工程への要求も高まります。この比が小さいモーターは、遠心分離機でよく使用されます。回転速度(角速度)が一定の場合、長さと直径の比が小さいほど周速度が大きくなり、分離効果が高まります。
4. 軽量化・小型化
軽量化と小型化はモーター設計の重要な方向性です。航空宇宙、自動車、ドローン、医療機器などのモーターには、重量と体積に厳しい要求があります。単位出力当たりの重量と体積を減らすには、設計を最適化し、先進技術と高品質な材料を採用する必要があります。銅はアルミニウムより導電率が約40%高いため、銅と鉄の使用割合を高め、アルミダイカストローターを銅製へ変更する方法があります。鉄心や磁石にも高グレードの材料を使うことで導電性や磁気特性を大きく改善できますが、材料費は増加します。また、小型モーターほど製造工程への要求も高くなります。
5. 高効率化と環境対応
モーターの環境対応には、使用材料のリサイクル率と設計効率が含まれます。設計効率では、まず測定基準を定める必要があります。国際電気標準会議(IEC)は世界のモーターのエネルギー効率と測定の基準を統一しており、米国のMASTER、欧州連合のEuroDEEMなどの省エネルギープラットフォームを対象としています。材料のリサイクル率については、欧州連合がモーター材料のリサイクル率(ECO)基準を導入しようとしています。中国も環境対応・省エネルギーモーターを積極的に推進しています。
世界のモーターの高効率・省エネルギー基準はさらに引き上げられ、高効率・省エネルギーモーターの市場需要が拡大する可能性があります。2023年1月1日、国家発展改革委員会とその他5部門は「主要エネルギー使用製品・設備の先進エネルギー効率水準、省エネルギー水準および参入水準
(2022年版)」を発行・施行しました。モーターの生産・輸入では、先進的なエネルギー効率水準を持つ製品の生産と購入を優先する必要があります。当社が現在生産する小型モーターについても、各国における生産・輸入・輸出時のエネルギー効率要件を把握する必要があります。
6. モーターと制御システムの標準化
モーターと制御システムの標準化は、メーカーが一貫して追求してきた目標です。研究開発、生産、コスト管理、品質管理などに多くの利点があります。サーボモーターや排気用モーターなどでは、モーターと制御の標準化が進んでいます。
モーターの標準化には、外形・構造と性能の標準化があります。外形・構造を標準化すると部品を標準化でき、さらに部品生産とモーター生産の標準化につながります。性能については、標準化した外形・構造を基に、性能を段階的に設定することで、異なるお客様のニーズに対応できます。
制御システムの標準化には、ハードウェア、ソフトウェア、インターフェースの標準化があります。まずハードウェアとインターフェースを標準化し、その上で市場の需要に合わせてソフトウェアモジュールを設計することで、お客様ごとに異なる機能要件を満たせます。
まとめ:以上が現在のモーター開発の主な方向です。社会の発展とともに、人々の要求水準は上がり、需要も変化し続けます。モーターメーカーは市場の需要を継続的に把握し、それに応じて開発・生産の方向を調整することで、市場競争における確かな立場を築く必要があります。

