技術ガイド

単相直巻モーターの速度特性が「軟らかい」理由

負荷が増えると回転速度が大きく下がる単相直巻モーター。その理由を、界磁磁束と巻線の抵抗電圧降下から解説します。

モーターの運転中に負荷トルクが増えると、電磁トルクと入力電流も増加します。直巻モーターでは励磁電流が電機子電流と等しく、入力電流にも等しいため、励磁電流の増加に伴って界磁磁束φdも増加します。一方、回転速度nは磁束に反比例する関係(n∝1/φd)にあるため、入力電流が増えると回転速度が下がります。

単相直巻モーターの速度特性が「軟らかい」理由 — 掲載図版

さらに、入力電流が増えると、固定子巻線と電機子巻線の抵抗電圧降下(ir)も増加します。電源電圧が一定でU=E+irの関係にあるため、電源電圧との釣り合いを保つには、電機子巻線の誘導起電力Eが小さくなる必要があります。E∝nであることから、この点でも回転速度nは下がります。

この二つの要因によって負荷の増加に対する速度低下が大きくなるため、単相直巻モーターの機械特性は「軟特性」と呼ばれます。