ステーターの界磁巻線とローターの電機子巻線を直列に接続するユニバーサルモーター。交流でも同じ方向へ回る原理と主な部品を解説します。
ユニバーサルモーターは、ステーターの界磁コイル(励磁巻線)とローターの巻線(電機子巻線)を、整流子を介して直列に接続した電動モーターです。単相直巻モーターは、直巻モーター、またはユニバーサルモーターとも呼ばれます。
構造はDC直巻モーターによく似ていますが、交流でも正常に動くよう一部を変更しています。回転トルクの発生原理も、DCモーターの原理で説明できます。
図1のように、カーボンブラシA、Bへ直流電圧を加えます。電流はAから入り、N極下の導体、S極下の導体を通り、Bから出ます。主磁界と導体電流の磁界が作用し、巻線が力を受けて動きます。導体が反対極の磁界へ移ると、ブラシと整流子の作用で巻線の電流方向も変わります。ただし、ある極の磁界下にある導体の電流方向は変わらないため、巻線に働く力の方向も変わらず、トルクは常に一方向になります。
直巻接続のため、交流電源ではステーター電流とローター電流が同時に変化します。つまり、ステーター磁束と電機子電流が同時に変わります。左手の法則から、両方の方向が同時に逆になってもローターの回転方向は変わりません。電源の極性が繰り返し変わっても一定方向の回転を保つことが、直巻モーターの動作原理です。


単相直巻モーターの主な部品は、ステーター、電機子、ブラケット、ブラシホルダー、整流子です。
1.
ステーター:モーター全体を機械的に支え、主磁束を作ります。主にステーター鉄心と界磁巻線で構成されます。
2.
電機子:ローターとも呼ばれる回転部分で、モーターの最も重要な部品です。
3.
ローターの役割は電磁トルクを生み、電気エネルギーを機械エネルギーへ変えることです。回転軸、鉄心、電機子巻線、整流子、冷却ファンで構成されます。
4.
整流子:台形の整流子片を複数、円周状に並べて構成します。各片の間を雲母片で絶縁し、下端の半月状の溝にガラス繊維入りフェノール樹脂を圧入して、一体化します。
5.
カーボンブラシホルダー:ケース、ブラシホルダー、ばね、カーボンブラシで構成されます。

